ゆうき耳鼻科院長のBlog

大阪府 茨木市でH23年1月に新規開業しました。 耳鼻科の診療機器の開発や、滲出性中耳炎や耳管開放症については専門的治療を行っています。

マスクの性能

5月に新型インフルエンザ騒動が始まり、医療施設でも一時期サージカルマスクが入手できない状態が続いてきて、大変困っていたのですが、最近は結構流通しているようです。
しかし、どう見ても怪しい表示のものや、本当に「サージカル」に求められる性能がある商品なのでしょうか?
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某工具系量販店で売られていた3層マスク(99%ウイルスカットと表示されている)と、以前からサージカルマスクとして信頼して使っているエフスリー社のサージカルマスクとを、マンションの吸気口に1ヶ月間取り付けてみてその効果のほどを調べてみました。

kankikou.JPGうちのマンションは、24時間喚起がついていて、窓を閉め切ると、右のような吸気口から外気が流れ込みます。

ここに、マスクの外側が室外を向く方向で挟み込み、1ヶ月後に取り外してみました。

で、外したマスクの室外側が、先の写真です。
近くに幹線道路があるので、すさまじい汚れ具合です。
あまりの空気の汚さに驚きです。









マスクの最内層を見てみます。



fthree.JPGまず右の写真は、エスフリー社のサージカルマスクは最内層は全く色が変わっていません。少なくとも、この黒色粉末は透過していないようです。









下のは怪しい3層マスク。最内層も真っ黒です。
少なくとも粉塵の除去には効果はないようです。
インフルエンザウイルス粒子はサージカルマスクでも透過するくらい小さいので一概にこれほどの差があるとはいえませんが、少なくとも花粉くらいの粒子では大きな差が出るでしょう。
医療者や花粉症患者が使う場合は、BFEやPFEといった数値がきっちり記載されていて、信頼できるメーカーのものを買った方が良さそうです。

kekkannmask.JPG




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