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睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に呼吸が停止し「無呼吸」状態になる病気です。 一般的に睡眠時に10秒以上の呼吸停止が1時間に5回以上、または7時間の睡眠中に30回以上ある方はSASと診断されます。
最近はさらに無呼吸と低呼吸を合わせた無呼吸低呼吸指数(AHI)が6以上と定義しています。

原因

原因としては、次のようなことが原因と考えられています。

  • 肥満のため首が太く、気道を狭い
  • 顎が小さく後退している
  • 舌が大きい
  • 鼻中隔弯曲やアレルギー性鼻炎で鼻づまりがある
  • 扁桃腺が大きい、アデノイドがある
  • 軟口蓋という鼻と口の境の部分が垂れ下がっている

症状・合併症

無呼吸で息が止まって死んでしまうのではないか?と思われがちですが、頻回の無呼吸自体で死んでしまうことはありません。
無呼吸が続くと、体の酸素の量は下がり、苦しいので心拍数が上がります。心臓はその少ない酸素のもとでより激しく動かなければならないので、心臓の筋肉は著しい酸素不足の状態になります。息を止めて全力疾走しているような感じです。
そのため、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)や脳梗塞になりやすくなります。
また、睡眠が無呼吸で分断され熟睡ができなくなります。そのため日中に眠気を引き起こし、事故(交通・労災事故)の原因になることが報告されています。

検査

当院では検査機器を貸し出しし、二晩家で夜機械をつけて寝てもらい、翌々日当院で回収します。
約1週間後、解析結果をご説明いたします。

検査費用:3割負担で2580円
(別途診察料はかかります)

治療

対策としては、軽度であれば肥満のある方はまず減量が大切です。10%の体重減少で無呼吸の数がかなり減少するといわれています。
横向きで寝ること、原則としてアルコールは避けること、睡眠薬(ベンゾジアゼピン系)を避けることも有効です。
中等症以上の方は次ページにあるような治療法を考慮します。



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